合同会社定款の作り方解説(社員1名) 雛形あり(wordデータ)

合同会社の定款の作り方


 

合同会社では、定款自治が定められており、会社の規則を株式会社よりも自由に定める事が出来ます。
それにり、会社運営において、定款がより大切になります。
ここでは、合同会社の定款の雛形を基に、その内容の解説を致します。

合同会社定款雛形 ダウンロード用

 

定款の条文解説


  • (商号)
    第1条 当会社は、合同会社○○と称する。

    ※会社の名前です。同一の場所に同一の商号の会社を設立する事は出来ません。
  • (目的)
    第2条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。

    1.食品の仲卸業務

    2.前号に附帯関連する一切の業務

    ※目的は、法令に違反せず、明確かつ具体的に記載します。
    目的の個数に制限は無い為、何個でも記載する事が可能です。

  • (本店の所在地)
    第3条 当会社は、本店を千葉県成田市に置く。

    ※本店の所在地を最小行政区(市町村市、東京都においては、区)で定めることが出来ます。
    定款で番地まで特定してもよいのですが、市内の本店移転の際にも定款変更が必要になってしまいます。
    この定め方だと、成田市内の本店移転の際には、定款変更しなくても本店移転手続きが可能な為、手続きが簡素化出来ます。

  • (公告の方法)
    第4条 当会社の公告は、官報に掲載してする。

    ※最も一般的な広告方法です。
    なお、合同会社は貸借対照表の広告義務はないので、広告することはほとんどありません。
           第2章 社員及び出資

  • (社員の氏名及び住所、出資の価額並びに責任)

    第5条 社員の氏名及び住所並びに出資の価額は、次のとおりである。

    社員  石川 昂  千葉県成田市囲護台三丁目2番地3

    金100万円

    2 当会社の社員は、有限責任社員とする。

    ※金銭出資の場合の書き方です。

  • (競業禁止の規定の適用除外)
    第6条 当会社の業務を執行する社員には、会社法第594条第1項本文の規定の適用はないものとする。

    ※会社法594条では、業務執行社員が合同会社が行っている事業を個人的に取引を行い、本来会社が得るべき利益を損なう行為を禁止しています。
    しかし、定款でこの記載をすれば、業務執行社員が個人的に取引ができる様になります。
    社員が他にいる場合は、この規定を入れないで、競業禁止にしておきた方が良い場合もあるかと思います。

  • (利益相反取引の制限の排除)
    第7条 当会社の業務を執行する社員には、会社法第595条第1項本文の規定の適用はないものとする。

    ※上記6条と同様なのですが、業務執行社員が合同会社と直接取引することを禁止しております。例えば、合同会社が所有している不動産を安価で業務執行社員に売却すると、合同会社に損害が発生してしまうからです。
    こちらも、社員が他にいる場合には、この規定を入れないで、利益相反取引を禁止しておいた方が良い場合があります。

  • (社員の加入)
    第8条 新たに社員を加入させるには、総社員の同意を得なければならない。

    ※社員が増える場合に、総社員の同意が必要である旨の定めです。社員が多くなった場合に定めておいた方が安全かと思います。

  • (法定退社事由の除外)
    第9条 社員は、後見開始の審判を受けたことによって退社しない。

    ※社員は、後見開始の審判を受けた場合には、退社することになってしまうので、後見開始の審判を受けても、退社しない定めを設定します。
    特に社員が1名の場合は、代表社員が後見開始の審判を受け、退社になってしまうと、社員が居なくなってしまい、解散事由となってしまいます。
    社員一名の場合は、特に定めておいた方が良いでしょう。

  • (相続による持分の承継)
    第10条 当会社の社員が死亡した場合には、当該社員の相続人は、持分を承継して社員となることができる。

    ※合同会社では、社員が死亡すると、この定款の定めがなければ、相続人が持分を相続できず、社員が居なくなってしまい、解散事由となってしまいます。
    社員が1名の場合は、この定めを設定しておいた方が良いでしょう。
    社員が複数名いる場合で、社員が死亡し、その相続人の加入を認めない場合は、本条の定めを設けなくします。

    第3章 業務の執行及び会社の代表

  • (業務執行社員及び代表社員)
    第11条 社員石川昂は、業務執行社員及び代表社員とする。

    ※この定めは、任意的記載事項なので、記載しなくても問題ありません。

  • (社長)

    第12条 当会社の代表社員は、社長とする。

    ※合同会社の代表社員は、定款にこの様に定めれば、社長と呼称する事も可能です。

    2 社長は、当会社を代表する。
    第4章 計算

  • (事業年度)
    第13条 当会社の事業年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までとする。

    ※事業年度は、原則として1年以内です。

  • (計算書類の作成)

    第14条 業務執行社員は、毎事業年度終了後2か月以内に、各事業年度に係る計算書類( 貸借対照表損益計算書、社員資本等変動計算書及び個別注記表をいう。)を作成しなければならない。

    2 前項の計算書類は、作成した時から10年間、これを会社に保存しなければならない。

    ※会社法617条 持分会社は、各事業年度に係る計算書類を作成しなければならない

  • (利益の配当)

    第15条 利益の配当をしようとするときは、毎事業年度末日現在の社員に配当するものとし、業務執行社員は、次の事項について決定しなければならない。

    一 配当財産の種類及び帳簿価額の総額

    二 社員に対する配当財産の割当てに関する事項

    三 利益配当が効力を生じる日

    2 社員は、前項の決定後でなければ当会社に対して利益配当の請求をすることができない。

    ※会社法621条 
    ①社員は、持分会社に対し、利益の配当を請求する事ができる。
    ②持分会社は、利益の配当を請求する方法その他の利益の配当に関する事項を定款で定めることができる。

     会社法622条
    損益分配の割合について定款の定めがないときは、その割合は、各社員の出資の価額に応じて定める。

    合同会社の社員は、この定款の定めが無ければ、いつでも利益の配当請求ができてしまうので、定款で、利益の配当時期及び内容を定めておく必要がある。

  • (出資の払戻しの制限)

    第16条 社員は、定款を変更してその出資の価額を減少する場合を除き、出資の払戻しを請求することができない。

    ※会社法632条記載のとおりです。条文には記載があるが、重要事項のため、定款にも記載しました。

  • 第5章 定款の変更

  • (定款の変更)

    第17条 当会社が定款を変更するには、総社員の同意を得なければならない。

    ※会社法637条記載のとおりです。条文には記載があるが、重要事項のため、定款にも記載しました。

    第6章 解散の事由

  • (解散の事由)

    第18条 当会社は、次に掲げる事由によって解散する。

    一 総社員の同意

    二 社員が欠けたこと。

    三 合併(合併により当会社が消滅する場合に限る。)

    四 破産手続開始の決定

    五 会社法第824条第1項又は第833条第2項の規定による解散を命ずる裁判

    ※会社法641条に規定されているが、重要事項のため、定款にも記載しました。二の社員が欠けたこととは、社員が1人もいなくなることです。

  • (最初の事業年度)
    第19条 当会社の最初の事業年度は、当会社設立の日から令和6年3月31日までとする。
  • (定款に定めがない事項)
    第20条 この定款に定めのない事項については、会社法その他の法令の定めるところによる。